ドラッカーはマーケティングこそ経営の第一目標である。と言います。(ダイヤモンド社 創造する経営者)

マーケティングとは顧客視点に立って、顧客を深く理解することです。

マーケティングについての考察をさらにすすめましょう。

■わが社はお客様を理解しているか?

マーケティングとはお客様を深く理解することです。
お客様を理解するほど、お客様にリーダーシップがとれるようになります。

マーケティングの究極の目的は、営業活動を不要にすることです。

筆者が旅行会社の社員で、あなたへ旅行のプランを営業しているとします。
家族構成・好きな国・予算・趣味、あなたを深く理解して、最適な旅行企画を作ったとします。
その場合、筆者が無理に営業しなくても、あなたにまかせるので、是非、旅行企画を売ってくれ!となりませんでしょうか。

■お客様を理解する

お客様を理解することについて考えてみましょう。
現実は、ほぼすべての会社がお客さまの事を理解していません。

筆者はセミナーで以下のように質問します。

■お客様をどこまで理解できているか?(=人を理解するという点において)

【1】家族・兄弟で、一番自分が理解できていると思う人を一人イメージします。

【2】その人について、あなたがフリーに話していいとしたら、どれくらいの時間話せますか?

【3】今日の帰りに、その人に何かプレゼントの小物を買って帰るとします。その人はあなたに何と言いますか?

【4】あなたのプレゼントが、その人の好みを満たしている可能性はどれくらいありますか?

すると、結婚20年の奥様について、自由に話していいといわれれば2時間は持つ。

そしてプレゼントにハンカチを買って帰って、奥様には、「あなた、また、こんなものを買ってきて・・これ私の好みの色じゃないのよ!」なんていう方が半数以上います。

長年一緒にいて、理解できていると思う奥様でもこのレベルです。

ここからが重要です。次の質問です。
 

【5】ビジネスで、あなたが一番理解していると考えるお客様をイメージして下さい。
(長年お取引があり、多くの額を購入して頂いている方です。)

【6】その方について、人柄・趣味・嗜好を、制限時間無しで話して下さい。

この質問を、セミナーでしますと、いくら理解していると考えていたお客様でも、10分以上話せる方はほとんどいません。そこで筆者は言います。

「考えて下さい、2時間以上話せる伴侶にお土産を買っていっても、好みに合うことは稀でした。」

「では、5分も話せないお客様について、最適な商品・サービスを提供できている自信はどこにありますか?」

「・・・そんなお客様と数百万・数千万の取引をしています。これは恐ろしいことじゃないですか?」

つまり、我々は現実には、全くというほど、お客様を理解していないのではないでしょうか?

「我々はお客様を理解できていないのではないか?」
これが、マーケティングを起動させる、最重要な質問であり、スイッチです。

お客様を深く理解できている状態を、マーケティングが機能している。と言います。

マーケティングが完璧であれば、お客様を深く理解して、最適の商品ができるため、営業せずとも、お客の方から売ってくれと来てくれます。売上は思う以上に右肩上がりで、喜びの悲鳴が出ているような状態です。

売上があがらない、お客様が買ってくれない原因はたった一つです。

マーティングができていない、お客様を全く理解できていないということなのです。
 
【ポイント】
「わが社はもしかしたらお客様のことを理解できていないのではないだろうか?」
これが、マーケティングをスタートさせる最も重要な質問です。

■現場・市場・顧客からスタートする

会議室・研究室の中だけで開発された商品の多くが失敗します。
会社の中に、マーケティングは一つも無いからです。パソコンの前でいくら想像しても、「妄想」にすぎません。市場に行き、お客様に聴いて、初めてお客様について理解することができます。市場(現場)・顧客からスタートすることがマーケティングの鉄則です。

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