ドラッカーは経営者は3つの仕事を行い成果を上げる必要があると言います。
ドラッカーの言う、経営者の3つの仕事(ドラッカー著:経営者の条件より)
【1】現事業の成果を上げる
【2】事業の潜在的機会を探す
【3】新事業を創る
時間がビジネスの最大の資源であり、時間をどのように活用するかが
経営の成果を決める大きな鍵です。
ドラッカーの原則で経営者の時間を3つの分類し、どの部分に時間がとれているのか
いないのかを測定し、さらなる効果的な時間の使い方を設定されて下さい。
「成果を上げるものは、仕事から仕事をしない。
時間から仕事をスタートする。
時間が成果を生む最大の資源なのである。」
(ドラッカー・プロフェッショナルの条件・経営者の条件)
この記事でまとめたこと
■現場のアクションプラン
【1】自分の時間を、三つの箱に分けてみる
今日一日、自分が何に時間を使ったかを書き出し、「現事業の成果」「潜在的機会を探す」「新事業を創る」の三つに仕分けてみる。多くの社長は、気づけば一つ目の箱ばかりに時間が偏っています。まず現状を、事実で見ることです。
【2】未来のための時間を、先に予定表へ入れる
機会を探す時間、新しいことを考える時間は、放っておけば必ず後回しになります。だからこそ、週に一度でよいので「未来を考える時間」を先に予定へ入れてしまう。目の前の用事に、その時間を奪わせないことです。
【3】「これは自分でなくてもよい仕事」を一つ手放す
社長の時間は、会社でいちばん高価な資源です。誰かに任せられる仕事を一つ選び、思い切って手放す。空いた時間を、社長にしかできない二つ目、三つ目の仕事に振り向けてください。
■成果につながる方法とそうでない方法
| 成果につながる方法 | 成果につながらない方法 |
|---|---|
| 時間からスタートする | 目の前の仕事からスタートする |
| 三つの仕事に時間を配分する | 現事業の対応だけに追われる |
| 未来を考える時間を先に確保する | 未来の仕事を後回しにし続ける |
| 自分でなくてよい仕事を手放す | 何でも自分で抱え込む |
| 時間の使い方を測定し見直す | 感覚だけで「忙しい」と判断する |
■経営者へのメッセージ
経営者の仕事は、今日の飯の種を守ることだけではありません。ドラッカーが挙げた三つの仕事のうち、二つ目と三つ目、つまり明日の機会を探し、新しい事業を生み出すことこそ、社長にしかできない仕事です。
ところが現実には、日々の対応に追われて、この二つがどうしても後回しになる。私が出会ってきた多くの社長さんが、同じ悩みを抱えておられました。忙しさは決してあなたの怠慢のせいではありません。目の前の仕事は、放っておいても向こうからやって来るからです。
だからこそ、時間の使い方を変えるのです。仕事に時間を合わせるのではなく、時間に仕事を合わせる。未来のための時間を先に確保し、そこを何があっても守る。この順番を変えるだけで、会社の風景は少しずつ変わっていきます。
一日は誰にとっても二十四時間。その限られた時間を、今日のためだけでなく、明日のためにも少し分けてあげてください。その小さな習慣が、数年後の会社を支える力になります。
■参考にしたい時間管理に関する名言
「時間は最も乏しい資源である。それが管理できなければ、他の何ものも管理できない。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』
「あらゆる仕事の中で、最も重要なものから始めなければならない。しかも、一度に一つのことしかしてはならない。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』
「明日を今日の延長として考えてはならない。明日は今日とは違う。だからこそ、明日のために今日の資源を割かねばならない。」
── ピーター・ドラッカー『創造する経営者』
「一寸の光陰軽んずべからず。」
── 朱熹『偶成』
■クライアントの実践事例
そこで私がお願いしたのは、まず一週間、何に時間を使ったかを書き出し、三つの箱に分けてみることでした。書き出してみて、社長さんは驚かれました。今の仕事を回すことにほとんどの時間が消え、未来を考える時間が、一週間でほぼゼロだったのです。
そこで、毎週金曜の朝一時間を「会社の未来を考える時間」と決め、その時間だけは誰にも渡さないと約束していただきました。最初は落ち着かなかったそうですが、続けるうちに、次に伸ばすべき事業や、育てるべき若手が、少しずつ見えてきたといいます。
半年後、D社は新しい分野の仕事に手を広げ始めました。変えたのは、能力でも根性でもありません。未来のための時間を、先に取る。ただそれだけでした。
■時間管理に関してよくある質問と実践へのアドバイス
Q. 三つの仕事が大事なのは分かりますが、目の前の仕事で手一杯です。
A. 多くの社長さんが同じ状況です。大切なのは、すべてを一気に変えようとしないことです。まず週に一時間でよいので、未来を考える時間を先に確保してください。その一時間を守れるようになると、少しずつ二つ目、三つ目の仕事に手が回るようになります。
Q. 時間を測定すると言っても、忙しくて記録する余裕がありません。
A. 完璧に記録する必要はありません。一週間だけ、ざっくりで構わないので、何に時間を使ったかをメモしてみてください。それだけで、自分の時間がどこに消えているかが見えてきます。記録は目的ではなく、気づくための道具です。
Q. 社長の自分が動かないと、会社が回らないのです。
A. その気持ちはよく分かります。ですが、社長が動かないと回らない会社は、社長がいちばんの制約になっている会社でもあります。少しずつ、自分でなくてよい仕事を手放してみてください。人に任せることは、その人を育てることでもあります。
Q. 未来を考える時間に、具体的に何をすればいいのでしょうか。
A. 難しく考えなくて大丈夫です。「三年後、この会社をどうしたいか」「次にお客様に喜ばれることは何か」を、静かに紙に書き出すだけでも十分です。答えが出なくてもよいのです。問い続ける時間そのものが、経営を前に進めます。
なぜ、今の管理職研修だけでは組織は変わらないのか
ここまでお伝えしてきた考え方や実践法は、確かに組織を変える力を持っています。ただ、正直に申し上げると、個人の工夫や一度きりの研修だけでは長続きしないことも多いのです。担当者が代われば元に戻り、忙しくなればまた元のやり方に引き戻される。そんな会社を、私は数多く見てきました。
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難解なドラッカー理論を、中小企業がすぐ実践できる「仕組み」に
とはいえ、ドラッカーは難解です。言葉を抽象的に学ぶだけの研修やセミナーは「難しいだけ」で終わり、中小企業の現場では使えないことがほとんどです。
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「分かる」だけでなく「腹落ちする」研修
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管理職が育てば、組織そのものが変わっていく
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ブログ執筆者:ドラッカー専門の経営コンサルタント 村瀬弘介
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