今回はドラッカーの重要書籍

「マネジメント・エッセンシャル版(基本と原則)」について解説いたします。

ドラッカーはマネジメントの発明者と言われます。マネジメントとは何でしょう。

マネジメントは経営や管理と訳されたりもしますが、ドラッカーの本質から見るマネジメントの本当の意味は、「働く人を活かし、経営に高い成果を上げる活動」こと。

この定義こそがマネジメントです。

■人を最大限に活かすのがドラッカー経営

ドラッカー経営の根本には、人・人の幸せがあります。

働く人を活かし、幸せにし、卓越した成果を生むことが、ドラッカーの説く経営の本質です。

書籍・マネジメントをマスターすることで、次の3つのことが実践できるようになります。

【1】メンバーの持つ強みを爆発させ、最強のチームを創ること。

【2】顧客志向で、顧客に選ばれる組織を創ること。

【3】社長としての高いビジョンを確立し、組織に浸透させ高い成果を生み出すこと。

マネジメントは組織に卓越した成果を実現できる実践的な書籍なのです。

■ドラッカーは超実践的、しかしドラッカーの書籍はどれも難しい。

ドラッカーの書籍は、きっちりと実践すれば高い成果を組織にもたらすことができます。

しかし残念な事にドラッカーの書籍はどれも難解で、一度読んだだけで、その組織の実践法はわかりにくいのです。

これがドラッカー実践の最大の難所です。

■社長のビジョンを明確にし、社員の潜在能力最大化するドラッカー

リーダーとして経営でやるべきビジョンが明確化され、メンバーの持つ潜在能力を最大化し、高い成果を上げる経営へとシフトすることができる方法が分かるようになります。

組織に高い成果を上げるドラッカー経営の神髄を、是非体得され、圧倒的な成長を手に入れられて下さいね。

■現場のアクションプラン

【1】まず「働く人を活かす」という順番で考える

仕組みや数字から入るのではなく、「この人の強みをどこで活かせるか」を先に考える。人を管理する対象ではなく、成果を生む源泉として見る。その視点の転換が、マネジメントの出発点になる。

【2】一人ひとりの「強み」を言葉にして本人に伝える

部下の弱みを直すことに時間を使いすぎていないか。それよりも、その人が人より少しうまくできることを見つけ、そこに仕事を割り当てる。本人が気づいていない強みを言葉にして返すだけで、働き方が変わる。

【3】「この仕事は何のためにあるのか」を全員で共有する

作業の指示だけでは人は動きますが、腹までは落ちません。この仕事がお客様や会社にどうつながるのかを、一手間かけて伝える。意味が分かると、人は自分で考えて動き始めます。

■成果につながる方法とそうでない方法

成果につながる方法 成果につながらない方法
人を活かすことから経営を考える 人を管理・監視する対象として見る
一人ひとりの強みに仕事を合わせる 弱みを直すことばかりに時間を使う
仕事の意味・目的を伝える 作業の指示だけで終わらせる
学んだ原則を現場で実践し続ける 本を一度読んで分かった気になる
社員の幸せと成果を両立させる 成果さえ出ればよいと人を手段扱いする

■経営者へのメッセージ

マネジメントという言葉を、私たちはつい「管理」と訳してしまいます。けれどドラッカーが本当に伝えたかったのは、人を縛り、見張ることではありません。働く一人ひとりを活かし、その人が持てる力を存分に発揮できるようにする。そのうえで、組織に高い成果をもたらす。それがマネジメントの本質です。

社員を動かそうとすればするほど、人は受け身になっていきます。逆に、その人の強みを認め、仕事の意味を伝えたとき、人は自ら考え、驚くほどの力を見せてくれます。難しい理屈ではなく、目の前の社員を一人の人として大切にする。その積み重ねが、強い組織をつくっていきます。

ドラッカーの書籍は確かに難解で、一度読んだだけでは現場でどう使えばいいのか分かりにくいものです。だからこそ、焦らず一つずつ実践してみてください。今日、部下の強みを一つ見つけて言葉にする。それだけでも、立派なマネジメントの第一歩です。

人を活かす経営は、誰にでも学び、身につけられるものです。あなたの会社が、働く人の力で輝いていくことを、心から願っています。

■参考にしたいマネジメントに関する名言

「マネジメントとは、人にかかわることである。その機能は、人が共同して成果をあげることを可能にし、強みを発揮させ、弱みを意味のないものにすることである。」
── ピーター・ドラッカー『マネジメント』

「組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』

「成果をあげる者は、人の強みを生かす。弱みからは何も生まれない。結果を生むには、利用できるかぎりのあらゆる強み、すなわち同僚の強み、上司の強み、自らの強みを動員しなければならない。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』

「企業は人なり。」
── 松下幸之助

■クライアントの実践事例

私のお客様の、金属加工業E社(社員28名)の社長さんは、とても勉強熱心な方で、マネジメントの本を何冊も読まれていました。それでも「どうも現場が自分の思う通りに動いてくれない」と、悩みを打ち明けてくださいました。よく話を伺うと、社長さんは良かれと思って、社員一人ひとりの足りないところを一生懸命に直そうとされていたのです。

そこで私がお願いしたのは、発想を逆にしてみることでした。弱みを直すのはいったん脇に置き、その人が「人より少しだけ得意なこと」を見つけて、そこに仕事を寄せてみてください、と。最初は半信半疑でしたが、社長さんは一人ずつ、強みを見つけてはそれを本人に伝えていかれました。

半年ほどで、現場の空気が変わってきました。段取りが得意な社員は工程管理を任され、人当たりの良い社員はお客様対応で力を発揮し始めた。それぞれが自分の持ち場で生き生きと働くようになり、不良率も自然と下がっていったそうです。

社長さんは「人を変えようとするのをやめたら、かえって人が変わった」と、笑っておっしゃっていました。マネジメントとは、人を活かすことなのだと、改めて教えていただいた出来事でした。

■マネジメントに関してよくある質問と実践へのアドバイス

Q. ドラッカーの本を読んでも、難しくて現場でどう使えばいいか分かりません。

A. 多くの経営者が同じことをおっしゃいます。ドラッカーは確かに難解です。コツは、一度に全部を理解しようとしないこと。まずは「人を活かす」という一点だけを意識して、明日、部下の強みを一つ見つけてみる。小さく始めれば、必ず現場で使えるようになります。

Q. 社員の強みが、どうしても見つけられません。

A. 強みは、本人も気づいていないことがほとんどです。見つけるコツは、「その人が苦もなくやっていること」に注目することです。他の人が面倒がる作業を淡々とこなす、人の話をよく聞く。当たり前に見えることの中にこそ、その人の強みが隠れています。

Q. 人を活かすより、まず業績を立て直すのが先ではないでしょうか。

A. お気持ちはよく分かります。ただ、業績を生み出すのは結局のところ人です。人が力を発揮できていない組織で、数字だけを追っても長続きしません。人を活かすことと業績を上げることは、対立するものではなく、同じ一本の道なのです。

Q. 学んだことを、どうすれば社内に定着させられますか。

A. 社長お一人で抱え込まないことです。マネジメントの考え方は、幹部や管理職と共通の言葉にして初めて組織に根づきます。学んだ原則を一緒に学ぶ場をつくり、現場で繰り返し使ってみる。共通の土台ができると、組織は驚くほど動きやすくなります。

なぜ、今の管理職研修だけでは組織は変わらないのか

ここまでお伝えしてきた考え方や実践法は、確かに組織を変える力を持っています。ただ、正直に申し上げると、個人の工夫や一度きりの研修だけでは長続きしないことも多いのです。担当者が代われば元に戻り、忙しくなればまた元のやり方に引き戻される。そんな会社を、私は数多く見てきました。

変化の遅い時代は、決められたことを回す「管理する管理職」でよかった。しかし今、求められているのは、経営者と視点を合わせ、一丸となって組織に変化を生み出すチェンジリーダーです。生産性、部下育成、理念の浸透——管理職が抱える課題の根本を解くヒントは、すべてドラッカーにあります。だからこそ、普通の管理職研修ではなく、ドラッカーを学ぶ研修が必要なのです。

難解なドラッカー理論を、中小企業がすぐ実践できる「仕組み」に

とはいえ、ドラッカーは難解です。言葉を抽象的に学ぶだけの研修やセミナーは「難しいだけ」で終わり、中小企業の現場では使えないことがほとんどです。

そこで村瀬弘介は、ドラッカーの理論を、中小企業がそのまま実践できる形に体系化しました。それが「村瀬式・ドラッカー7つの原則」です。導入企業は257社以上、土台となる書籍(産業能率大学出版部)は7刷のロングセラーになっています。

「分かる」だけでなく「腹落ちする」研修

知識を詰め込むだけの研修とは違います。受講した社長・管理職の方が、その場で自社の課題に置き換え、「明日、これをやろう」と動き出す。情熱と感動を伴い、心から腹落ちする——それが村瀬式の研修です。これまでの受講実績は1,520名以上。「社長の魂に火がつく」と言っていただくことも少なくありません。

管理職が育てば、組織そのものが変わっていく

一人の管理職が変われば、チームが変わります。チームが変われば、次世代の幹部が育ちます。そして組織全体が、自ら成果を生み出す集団へと変わっていく。管理職研修・社員教育は、その変化の連鎖の起点です。


ドラッカー7つの原則研修

ドラッカーの原理原則を組織に導入し、成果に集中する強い組織をつくる。それが、村瀬式・ドラッカーの管理職研修です。対象は経営者・経営幹部・上級管理職・マネージャー。社長の判断軸づくり、経営チームの育成、管理職のリーダーシップ向上を、コンサルティングと研修を組み合わせて実現します。

貴社の管理職研修・人材育成の課題に合わせたご相談も承っております。まずはお気軽にお問い合わせください。研修の詳細はこちらのページをご覧ください。

ブログ執筆者:ドラッカー専門の経営コンサルタント 村瀬弘介

中小企業向けに、難解なドラッカー理論を「そのまま実践できる仕組み」へと体系化した「村瀬式・ドラッカー 人を活かす経営7つの原則」を提唱。導入企業257社以上、受講者1,520名以上。全国の商工会議所・経営者団体などでのセミナー講師、上場企業・中堅企業での研修講師を年間200日以上務める。著書『ドラッカーが教えてくれる 人を活かす経営7つの原則』(産業能率大学出版部)は7刷を重ねるロングセラー。「情熱的でドラッカー愛に溢れる講義は、まるでドラッカーのイタコだ」と支持する経営者が後を絶たない。

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