この記事でまとめたこと
働き方改革を活用し、残業を減らしつつも売上を伸ばす技術とは?
働き方改革において、長時間労働の是正・残業時間の短縮が叫ばれてやみません。
しかし、ここで経営者として安易な残業時間の短縮だけに注目すると大変なことになります。
残業時間の短縮だけを謳い、組織の生産性を上げずに、残業時間を短縮しても、成果は落ちていくだけになってしまいます。
組織として、残業は減ったが、気が付いたら、売上まで落ちていたなんてことにならないように気をつけなければなりません。
残業時間短縮よりも、まず生産性を徹底してあげる必要があります。
一般的に組織の生産性は半分以下だと言われています。
1時間で終わる仕事もオフィスで開始すると2倍以上の時間がかかるなんてことありませんか?
オフィスの生産性が低い事には重大な原因があります。
その一つに、オフィスには時間泥棒が一杯で自分の集中した時間を取れない事があげられます。
集中した時間が取れないオフィスでは、工場以上に生産性を上げる技術が不可欠になるのです。
大切なのは、半分以下のオフィスの生産性をいかに上げることができるか?です。
半分以下のオフィスの生産性をあげるためには、何を行うべきなのでしょうか?
ピーター・ドラッカーは生産性をあげることは、誰にでもできるスキルであり、知っているか知らないかの違いであると言います。
生産性が高い人は、その技術を用いて、または自然とその技術を使って仕事をしているのです。
そして、このシンプルな原則は容易に身に付けることができます。
この原則の事例をひとつご紹介いたします。
ドラッカー原則:成果を上げるためには成果を明確に、成果に集中せよ。【成果明確化の原則】
成果を上げる人は自己の成果が何か明確に分かっていなければ成果を上げようがありません。
これを「成果明確化の原則」と呼びます。
成果を意識して働いている人はわずかです。ほどんどの人はそのあたりのことを明確にせず仕事をしていて、成果を意識せず、なんとなく働いています。
きびしい言い方かもしれませんがこれは事実です。
経営者は朝礼の時、社員に向けて「あなたの今日の仕事の成果は何ですか?」
「あなたの仕事の最重要事項は何ですか?」と問いかけてみて下さい。
成果を明確に意識できていない人は、この質問に答えられません。
この質問にしっかりと答えられる人は成果を明確に意識して、成果に向かって仕事をしている人です。
成果は明確に定義をしてはじめて上がるものなのです。
成果を明確化して、初めて成果を上げる事ができる。
「成果は明確に定義をしてはじめて上がるものである」この事は非常に重要な事です。
特に、やることがあまりに多く、タスクが複線的に錯綜する、ビジネスの現場では、成果を明確に定義していなければ、成果を上げることはできません。
成果を明確にすることではじめて、成果に向けて集中することができ、成果が上がります。
全社員が成果を明確に意識することによってはじめて、組織の生産性が上がるのです。
組織は、全社員が成果を意識できる状態をつくり出す必要があるのです。
メンバーは、組織の生産性をあげるためのタイムマネジメントの技術を学ぶ必要があります。
そのためには、社長は組織の生産性が上げる原則を学ぶ必要があります。
その上でその技術を組織に導入すれば、生産性をスムーズに倍増することも可能です。
それでは、具体的に何の技術を学び、組織で実践するべきなのでしょうか。
それはタイムマネジメントです。生産性を高める究極の時間管理の技術です。
全社員に成果を中心としたタイムマネジメントのスキルを習得してもらう。
成果をあげるためのタイムマネジメントの技術は、全社員が学び、明日からでも実践することができます。
しかも、全社員が理解し、実践するからこそ、初めて、組織の生産性は倍増します。
■現場のアクションプラン
【1】朝礼で「今日の成果」を一人ひとりに言わせる
「今日、あなたが出す成果は何ですか」。この一言を毎朝の習慣にする。最初は答えに詰まる社員が多い。それでも続けるうちに、一人ひとりが自分の仕事のゴールを言葉にできるようになる。成果は、意識した瞬間から上がり始める。
【2】まとまった集中時間を、先に予定へ入れる
オフィスは時間泥棒だらけです。だからこそ、九十分ほどの「誰にも邪魔されない時間」を先に確保し、会議や雑務はその周りに寄せる。空いた時間で集中しようとしても、まとまりは決して手に入りません。
【3】成果につながらない仕事を、今週ひとつやめる
惰性で続く会議、目的のあいまいな打ち合わせ、誰も読まない資料。思い切ってひとつ捨てる。それだけで、本当に大切な仕事へ回す時間が生まれます。
■成果につながる方法とそうでない方法
| 成果につながる方法 | 成果につながらない方法 |
|---|---|
| まず生産性を上げてから残業を減らす | 生産性はそのままに残業だけ削る |
| 出す成果を明確に定義してから動く | なんとなく忙しく手を動かす |
| まとまった時間を先に確保する | 空いた時間で片づけようとする |
| 全社員が成果とゴールを共有する | 社長だけが成果を意識している |
| 成果を生まない仕事を思い切って捨てる | 惰性の会議・資料を続ける |
■経営者へのメッセージ
残業を減らせという声に、多くの社長が真面目に応えようとして、かえって成果を落としてしまう。私はそうした会社をいくつも見てきました。順番が逆なのです。まず生産性を上げる。時間あたりに生み出す成果を増やす。その結果として、残業は自然に減っていきます。
生産性というと難しく聞こえますが、その入り口はとてもシンプルです。「今日、自分が出す成果は何か」。この問いに、全社員が即座に答えられる会社にすること。それだけで、社内の空気は変わり始めます。
もちろん、長年しみついた働き方を変えるのは、簡単なことではありません。焦らなくて大丈夫です。まず社長ご自身が、一日の中に静かに考える時間をひとつ持つ。その姿が、何よりの手本になります。
生産性を高めた分だけ、社員は早く帰れて、会社は成果を伸ばせる。働く人も会社も、どちらも豊かになる。その両立は、必ず実現できます。
■参考にしたい生産性向上に関する名言
「時間は最も乏しい資源である。それが管理できなければ、他の何ものも管理できない。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』
「成果をあげる者は、仕事からではなく時間からスタートする。何に時間がとられているかを明らかにすることからスタートする。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』
「集中とは、真に意味のあることは何か、最も重要なことは何かという観点から、自らの時間と行動について決定を下す勇気のことである。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』
「最も重要なことに集中せよ。二番目に重要なことに手を出してはならない。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』
■クライアントの実践事例
そこで私がお願いしたのは、残業を削る前に、まず全員が「その日に出す成果」を朝礼で口にすること。たったそれだけでした。最初は「何を成果と言えばいいのか」と戸惑う社員が多かったそうです。それでも社長さんが辛抱強く問いかけを続けるうちに、一人ひとりが自分の仕事のゴールを言葉にできるようになっていきました。
半年ほどたつと、目的のあいまいな会議や手待ち時間が目に見えて減りました。同じ仕事が短い時間で終わるようになり、残業は無理なく減っていった。しかも、売上は落ちるどころか、少しずつ戻ってきたのです。
変えたのは、働く時間の長さではありません。「まず成果を明確にする」という、たった一つの順番でした。
■生産性向上に関してよくある質問と実践へのアドバイス
Q. 残業を減らすと、どうしても成果が落ちてしまいます。
A. それは、生産性を上げないまま時間だけ削っているからです。順番を逆にしてください。まず時間あたりに生み出す成果を増やす。そのうえで残業を減らせば、成果を落とさずに労働時間だけを短くできます。削るのは最後です。
Q. 「成果を明確にせよ」と言われても、成果の決め方が分かりません。
A. 難しく考えなくて大丈夫です。「その仕事が終わったとき、お客様や次の工程の人に、どんな良いことが起きているか」。これが成果です。まずは一日ひとつ、朝に「今日出す成果」を決めてから仕事に入る。それだけで働き方が変わります。
Q. オフィスは邪魔が多くて、集中できません。
A. 多くの職場がそうです。だからこそ、集中できる時間を「先に予定表へ入れて守る」ことが管理職の仕事になります。この時間は声をかけない、というルールを部署で決めるだけでも、生産性は大きく変わります。
Q. 生産性向上の取り組みは、続けるのが大変です。
A. 一度の研修や号令では根づきません。朝礼の問いかけや、集中時間のルールなど、小さな仕組みとして日常に組み込むことです。仕組みにしてしまえば、意志の力に頼らなくても続いていきます。
なぜ、今の管理職研修だけでは組織は変わらないのか
ここまでお伝えしてきた考え方や実践法は、確かに組織を変える力を持っています。ただ、正直に申し上げると、個人の工夫や一度きりの研修だけでは長続きしないことも多いのです。担当者が代われば元に戻り、忙しくなればまた元のやり方に引き戻される。そんな会社を、私は数多く見てきました。
変化の遅い時代は、決められたことを回す「管理する管理職」でよかった。しかし今、求められているのは、経営者と視点を合わせ、一丸となって組織に変化を生み出すチェンジリーダーです。生産性、部下育成、理念の浸透——管理職が抱える課題の根本を解くヒントは、すべてドラッカーにあります。だからこそ、普通の管理職研修ではなく、ドラッカーを学ぶ研修が必要なのです。
難解なドラッカー理論を、中小企業がすぐ実践できる「仕組み」に
とはいえ、ドラッカーは難解です。言葉を抽象的に学ぶだけの研修やセミナーは「難しいだけ」で終わり、中小企業の現場では使えないことがほとんどです。
そこで村瀬弘介は、ドラッカーの理論を、中小企業がそのまま実践できる形に体系化しました。それが「村瀬式・ドラッカー7つの原則」です。導入企業は257社以上、土台となる書籍(産業能率大学出版部)は7刷のロングセラーになっています。
「分かる」だけでなく「腹落ちする」研修
知識を詰め込むだけの研修とは違います。受講した社長・管理職の方が、その場で自社の課題に置き換え、「明日、これをやろう」と動き出す。情熱と感動を伴い、心から腹落ちする——それが村瀬式の研修です。これまでの受講実績は1,520名以上。「社長の魂に火がつく」と言っていただくことも少なくありません。
管理職が育てば、組織そのものが変わっていく
一人の管理職が変われば、チームが変わります。チームが変われば、次世代の幹部が育ちます。そして組織全体が、自ら成果を生み出す集団へと変わっていく。管理職研修・社員教育は、その変化の連鎖の起点です。
ドラッカーの原理原則を組織に導入し、成果に集中する強い組織をつくる。それが、村瀬式・ドラッカーの管理職研修です。対象は経営者・経営幹部・上級管理職・マネージャー。社長の判断軸づくり、経営チームの育成、管理職のリーダーシップ向上を、コンサルティングと研修を組み合わせて実現します。
貴社の管理職研修・人材育成の課題に合わせたご相談も承っております。まずはお気軽にお問い合わせください。研修の詳細はこちらのページをご覧ください。
ブログ執筆者:ドラッカー専門の経営コンサルタント 村瀬弘介
中小企業向けに、難解なドラッカー理論を「そのまま実践できる仕組み」へと体系化した「村瀬式・ドラッカー 人を活かす経営7つの原則」を提唱。導入企業257社以上、受講者1,520名以上。全国の商工会議所・経営者団体などでのセミナー講師、上場企業・中堅企業での研修講師を年間200日以上務める。著書『ドラッカーが教えてくれる 人を活かす経営7つの原則』(産業能率大学出版部)は7刷を重ねるロングセラー。「情熱的でドラッカー愛に溢れる講義は、まるでドラッカーのイタコだ」と支持する経営者が後を絶たない。




