組織マネジメントをする際、明確なミッション・ビジョンを設定することは、非常に重要です。

しかし、ミッションやビジョンの言葉の意味を正しく区別して理解できている経営者は、意外にも少ないのが現状です。

「組織マネジメントは何から変えていけば良いのか?」 「ミッションとビジョンの設定方法がわからない」 このようにお悩みの方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、ドラッカーの組織論でよく使われる経営用語(ミッション・ビジョン・ゴール・アクションプラン)の定義について解説していきます。  

■組織に指示を出す時に言葉は非常に重要である

組織に指示を出すときに、明確な言葉を使用することはとても大切だと言えます。

曖昧な言葉では組織が動くことはできないからです。

例えば、あなたがお医者さんだとした場合、患者さんに「この薬を適当に飲んでおいて」と指示するだけでは、薬の効果が発揮されないでしょう。

また、間違った使い方をすれば最悪の場合、患者さんの症状が悪化してしまうかもしれません。

失敗を防ぐためには、薬の量や投与する時間、タイミングなどを正確に伝えることで、患者さんはその通りに薬を使用でき、病気が治るといった成果が生まれます。  

このように、組織マネジメントにおいては「言葉」で定義をしないと、人間はその通りに行動に移すことができません。

人を動かすには、「言葉」は非常に重要なのです。

組織マネジメントにおいても、ミッション・ビジョンなどの経営用語の定義を正しく理解し、組織に対して明確な言葉で指示することが大切になっていきます。  

■ドラッカーの定義するミッションとは

それでは、ドラッカーの定義するミッションとはどのようなものなのかを考えていきましょう。

ミッションとは、「使命」とも言い換えることができますが、ドラッカーは、その組織の「存在意義」であると定義しています。

ドラッカーはよく、「亡くなった後に墓石になんと書かれたいか?」と言っています。

あなたは、自分の組織をどういう組織にしていきたいですか? あるいは、どういう組織として世間に覚えられていきたいですか?  

今、この問いに対して思い浮かべたものがその会社の存在意義、すなわち「ミッション」です。

企業とは、単に利益を目的とした事業を行うための組織ではありません。

社会に対して企業がどのように影響を及ぼしていくのか。 社会での企業の存在する価値や意味を組織のミッションとして設定し掲げてください。  

■ドラッカーの定義するビジョンとは

ビジョン 次に、ビジョンの定義を確認していきましょう。

ビジョンとは、「未来に映ったテレビ(未来テレビ)」と考えてください。

例えば、この記事を読んでいるあなたは、読み終わったあとに「ミッション・ビジョン・ゴール・アクションプラン」の経営用語の定義をよく理解し、周りに説明できるようになるでしょう。

このように、行動した結果として想像できる、未来の自分の姿がビジョンです

営業マンも、よくお客様に「ビジョン」を語ります。 「あなたはこの商品を手にすることで、こんな良いことがありますよ」   お客様に商品を買った後の「ビジョン(未来の自分の姿)」を想像させることで、この商品を「欲しい!」と思わせることができるのです。

明確なビジョンがあると、人はついていきます。

この考え方は、組織マネジメントや事業においても同様だと考えましょう。

先ほど定義した「ミッション」のもとに行動した結果、今から一年後、三年後、五年後、十年後の事業で、どのような未来を実現しているかを具体的に思い浮かべてみてください。  

■ドラッカーの定義するゴールとは

ドラッカーの定義するミッションとは「存在意義」、ビジョンとは、ミッションのもとに組織を運営していった結果に望む「未来の姿」であることを解説してきました。

これらのミッション、ビジョンの実現に向けて、方向付けを与える複数の目標を「ゴール」といいます。

ここで設定するゴールは、ひとつに絞る必要はありません。

ミッション、ビジョンを実現するために必要であれば、ゴールは複数設定しましょう。  

■ドラッカーの定義するアクションプランとは

ゴールをいくつか定めたら、それを達成していくための「アクションプラン」を実行していきましょう。

アクションプランとは、ゴールに到達するための具体的な行動計画をいいます。

設定したアクションプランは、常時修正をしていくものです。

実行して、結果が振るわない場合は、テコ入れや修正をして、ゴールの達成を目指していくことが大切だと考えましょう  

■まとめ

この記事では、ドラッカーの定義する4つの経営用語と組織マネジメントの考え方について解説しました。

4つの定義は以下のようにまとめられます。

  • ミッション:存在意義
  • ビジョン:未来の自分(組織)の姿
  • ゴール:方向性を与える複数の目標
  • アクションプラン:具体的な行動計画

  ぜひ、上記の4つを意識して組織マネジメント・経営計画・経営戦略の参考にしてみてください。 

記事内で紹介したドラッカー流、強い組織づくりの方法、中小企業の組織マネジメントについては、以下の動画でも解説しています。

 

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