■全社員がマーケティングを理解し、実践できるようにする。

顧客を深く理解し、顧客への価値向上に邁進する社員を、マーケターと言います。

全社員がマーケターとして、顧客への価値向上に邁進する会社を、マーケティングカンパニーと言います。

全社員をマーケター化し、マーケティングに強い組織を実現するには、全社員がマーケティングという考え方を理解することです。

明確に理解して、はじめて実践することができます。

マーケティングは決して難しい考え方ではなく、学ぶことは、1日でもできます。

しかし実践し続けることはとても忍耐がいります。一生かかると言っても過言ではありません。

■マーケティングの4つの定義を理解し、実践する。

マーケティングは4つに定義できます。

【マーケティングの4つの定義】

【1】お客様のお困り事・欲求を知る。【顧客を理解する。】
【2】競合他社を知る。
【3】変化の中に機会を探す。【市場・顧客におきている変化に気づき、機会とする。】
【4】脅威を機会に転ずる

【1】お客様のお困り事・欲求を知る。(顧客を理解する。)

顧客を深く理解することが一番のスタートです。

そのためには、市場に出て、顧客に、直接、聴き・質問しなければなりません。

企業の内で、顧客について想像することは妄想です。

顧客のことは顧客にしか分からないと考え、謙虚に質問することが大切です。

【2】競合他社を知る。

ビジネスは相対競争です。顧客が商品を購入する場合、必ず競合他社と比較検討します。

顧客に選ばれようと思ったら、競合他社よりも、優れた商品を提供する必要があります。

競合の商品・サービスを研究し、競合より良いものを提供して、はじめて競合に勝つことができます。

競合情報は、WEB上やお客様に聞いて分かる程度で結構です。

完璧な情報が入ってくるわけではありませんが、その範囲で研究する必要があります。

【3】変化の中に機会を探す

事業機会は変化の中に、見つかります。

そのためには、積極的に変化を捉えて、知覚する必要があります。

近年、富士五湖で、富士山を見ながら蟹を食べよう!というツアーが大ヒットしました。

インバウンドの顧客が増加し、日本のイメージを満喫したいと思った顧客が現れたからこそできたツアーです。

日本人の常識では、富士山近郊で蟹は獲れないし、蟹を食べるには北陸や、北海道などが常識です。

しかし、外国人にとっては、別に蟹の産地でなくても、富士山・蟹と日本を満喫できれば一挙両得。

業界の常識破りの、富士山を見ながら蟹を食べるというアイデアがヒットにつながったのです。

これは日本にインバウンド市場の拡大という「変化」が生じ、そのことを「機会」と転じた事例です。

ビジネスの常識として、新聞・ニュースを見る。のも、本当の理由は、マーケティングの「機会」として生かせる「変化」を見つけ出すためにあるのです。

マーケティングの4つの定義は、全社員が理解し、実践する必要があります。

【4】脅威も機会に転ずる

変化のみでなく、環境の脅威さえも機会に転じてしまうのが、マーケティングです。

日本の出生人口はますます落ち、現在では100万人を割っています

。子供をターゲットとする業界にとっては、顧客が減少し続ける危機的状況です。

しかし、ランドセルメーカーはそれを逆手にとり、高級ランドセルを売り出しました。

通常のランドセルの倍以上する高額のランドセルが瞬く間に売り切れ、来年は予約待ちの状況になっています。

子供は減るが、その分、親が少ない子供により多くのお金をかけ、手厚く子育てをするという状況を機会に転じて、高級ランドセルという新市場を創造しています。

 
全社員が【1】顧客を理解し、【2】競合を分析し、【3】変化を機会に、【4】脅威さえも機会に転じて、ハングリーに機会を追及する会社がマーケティングカンパニーです。

これから躍進していける会社は、外部の変化・脅威を機会に転ずるマーケティングカンパニーなのです。

全社員をマーケター化し、機会追及型のマーケティングカンパニー進化するのです。

ドラッカーも「チェンジ・エージェントなるための要点は、組織全体の思考態度を変えることである。全員が変化を脅威でなく、チャンスとして捉えられるようになることである。(引用:ネクストソサエティ 著者:P.F.ドラッカー:ダイヤモンド社 )」と述べています。

【ポイント】

自社を、顧客志向を徹底する「マーケティングカンパニー」に進化させる。

マーケティングカンパニーでは全社員がマーケティングを理解し、実践に努めている。
 
マーケティングカンパニーは機会志向、変化・脅威さえも機会とするハングリーな、挑戦する組織である。

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