社長のたった一つの質問が組織の成果を圧倒的に高めることができる

組織の成果を高めるための社長の朝礼時の質問の方法が分かります。

成果を上げるものは、成果を意識して仕事をする。

忙しいことと成果を上げる事はことなる。

成果を上げるためには、成果を明らかにし、成果に集中しなければならない。

【ドラッカー・経営者の条件・プロフェッショナルの条件】

■現場のアクションプラン

【1】朝礼で「今日、いちばん大事な成果は何か」を問う

たくさんの指示を出すより、たった一つ問いかける。「今日、あなたが出すべき一番の成果は何ですか」。この問いを毎朝続けるだけで、社員は作業ではなく成果を意識して一日を始めるようになります。

【2】「忙しさ」と「成果」を切り分けて話す

一日中動き回っていても、成果につながっていない仕事は少なくありません。「それは、どんな成果につながる仕事か」を口ぐせにする。忙しさに満足せず、成果に目を向ける習慣が、組織に根づいていきます。

【3】一日の終わりに「何を成し遂げたか」を振り返る

やったことではなく、成し遂げたことを確認する。小さくても構いません。今日どんな成果を出せたかを言葉にすると、翌日の仕事の質が変わっていきます。

■成果につながる方法とそうでない方法

成果につながる方法 成果につながらない方法
今日出すべき成果を明らかにする 目の前の作業をとにかくこなす
一番大事なことに集中する あれもこれもと手を広げる
忙しさと成果を区別して考える 忙しさそのものに満足する
良い問いで社員に考えさせる 細かい指示で社員を動かすだけ
成し遂げたことを振り返る やったことの多さで満足する

■経営者へのメッセージ

忙しいことと、成果を上げることは、まったく別のものです。ドラッカーは、この当たり前でいて見落とされがちな真実を、繰り返し説きました。一日中動き回って、くたくたに疲れても、肝心の成果が出ていないことは、どんな職場にもあります。

だからこそ、成果を「明らかにする」ことが大切です。何が成果なのかがはっきりしないまま働けば、努力はあちこちに散らばってしまう。逆に、今日出すべき成果が一つ定まれば、社員はそこへ力を集められます。

そして、その成果を意識させる最もやさしい方法が、社長からの一つの問いかけです。指示を増やすのではありません。「今日、いちばん大事な成果は何か」と問うだけ。答えるために、社員は自分の頭で考え始めます。この小さな習慣が、組織全体の目線を、作業から成果へと引き上げていきます。

明日の朝礼で、一つだけ問うてみてください。その問いが、組織を変える最初の一歩になります。

■参考にしたい成果に関する名言

「成果をあげることは一つの習慣である。習慣的な能力の集積である。そして習慣的な能力は、常に修得することができる。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』

「成果をあげるには、行うべき仕事に集中しなければならない。最も重要なことから始め、一度に一つのことしかしない。」
── ピーター・ドラッカー『経営者の条件』

「重要なことは、正しく答えることではない。正しく問うことである。」
── ピーター・ドラッカー『現代の経営』

「小さな成功の積み重ねが、大きな成果を生む。まず、今日なすべき一事に全力を尽くすことである。」
── 稲盛和夫『生き方』

■クライアントの実践事例

私のお客様の、建設業C社(社員45名)の社長さんは、毎朝の朝礼で、細かい注意事項を長々と伝えるのが習慣でした。あれをやれ、これに気をつけろ、と。ところが、社員の顔はどこか上の空で、指示はなかなか現場に浸透しなかったのです。

そこで社長さんに、朝礼のやり方を、たった一つだけ変えていただきました。指示を並べるのをやめて、各班のリーダーに「今日、あなたの班がいちばん出すべき成果は何ですか」と問いかける。それだけです。

最初、リーダーたちはうまく答えられませんでした。何が成果なのか、考えたこともなかったからです。ですが、毎朝問われ続けるうちに、自分たちで「今日はこの工程を、この品質で終わらせます」と、成果を言葉にするようになっていきました。

半年後、現場の動きが変わりました。言われたことをこなすだけだった社員が、自ら段取りを考え、成果から逆算して動くようになったのです。事故も手戻りも減りました。社長さんが変えたのは、指示ではなく、たった一つの問いだったのです。

■成果に関してよくある質問と実践へのアドバイス

Q. うちの社員は真面目でよく働いています。それでも問題があるのでしょうか。

A. よく働くことは、素晴らしいことです。ただ、忙しさと成果は別物だとドラッカーは言います。一生懸命なのに成果が出ないとしたら、力の向け先がずれているのかもしれません。「その仕事は、どんな成果につながるか」を、一度みなで確かめてみてください。

Q. 問いかけても、社員がうまく答えられません。

A. 最初はそれで構いません。答えられないのは、これまで成果を意識する機会がなかっただけです。責めずに、毎日問い続けてください。考える習慣は、繰り返しの中で必ず育ちます。焦らず続けることが、何よりのコツです。

Q. 指示を減らすと、現場が回らなくなりませんか。

A. 心配は要りません。問いかけは、指示を放棄することではなく、社員に自分で考えてもらうことです。むしろ、社員が成果から逆算して動くようになれば、細かい指示は要らなくなっていきます。最初は不安でも、少しずつ任せてみてください。

Q. どんな問いを投げればよいか、迷ってしまいます。

A. 難しく考えなくて大丈夫です。「今日、いちばん大事な成果は何か」。まずはこの一つで十分です。質問を増やすより、良い問いを一つ、毎日繰り返す。そのほうが、社員の中に深く根づいていきます。

なぜ、今の管理職研修だけでは組織は変わらないのか

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「分かる」だけでなく「腹落ちする」研修

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管理職が育てば、組織そのものが変わっていく

一人の管理職が変われば、チームが変わります。チームが変われば、次世代の幹部が育ちます。そして組織全体が、自ら成果を生み出す集団へと変わっていく。管理職研修・社員教育は、その変化の連鎖の起点です。


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ブログ執筆者:ドラッカー専門の経営コンサルタント 村瀬弘介

中小企業向けに、難解なドラッカー理論を「そのまま実践できる仕組み」へと体系化した「村瀬式・ドラッカー 人を活かす経営7つの原則」を提唱。導入企業257社以上、受講者1,520名以上。全国の商工会議所・経営者団体などでのセミナー講師、上場企業・中堅企業での研修講師を年間200日以上務める。著書『ドラッカーが教えてくれる 人を活かす経営7つの原則』(産業能率大学出版部)は7刷を重ねるロングセラー。「情熱的でドラッカー愛に溢れる講義は、まるでドラッカーのイタコだ」と支持する経営者が後を絶たない。

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