経営リーダーのあなたへ。

ANAの国内線旅客数が2年ぶりに前年割れとなり、45億円もの減収要因となりました。
引き金となったのは、予約システムの大規模な刷新です。

良かれと思って導入した最新システム。
それが、現場での大混乱と顧客からの反発を招いてしまいました。

一方で、まったく同じ海外製システムを導入しながら、しっかりと単価を上げて48億円もの増収を叩き出したのがJALです。

同じシステムを使いながら、なぜここまで残酷な差がついたのでしょうか。
理由はいたってシンプルです。

「誰の都合でシステムを入れたのか」

この視点の違いにありました。

システムの合理性と顧客の現実

ANAは世界標準のシステムをそのまま持ち込みました。
電話番号の先頭の0を抜くよう指示を出し、空港表記を馴染みのないアルファベットにするなど、使う側に大きな戸惑いを与えてしまったわけです。

対するJALは、日本の顧客がストレスを感じない工夫を徹底しました。
電話番号も通常通り0から入力でき、座席も選べる。
これまで通り空港でスムーズに乗れる仕組みを残す。
日本人が慣れ親しんだ「いつもの快適さ」を、泥臭く守り抜いたのです。

この問題について、ドラッカーは明確な答えを残しています。

「真のマーケティングは顧客からスタートする。すなわち顧客の現実、欲求、価値からスタートする」

現場ではつい、「業務効率が上がるから」と会社側の理屈を正義にしてしまいがちです。
しかし、お客様が買っているのはシステムの合理性ではありません。
「心地よい体験」そのものです。

【村瀬式ドラッカーの要点】
真のマーケティングは、会社の都合ではなく「顧客の現実」からスタートする。

【社長への問いかけ】
あなたの会社では、「業務効率」を理由に顧客へ不便を強いていませんか?

会社都合の押し付けを手放すパラダイム転換

陥りやすい罠 真のパラダイム転換
最新システムをそのまま導入する 顧客がストレスを感じない形に調整する
システムの仕様を言い訳にする 顧客の違和感を現場と一緒に潰す
会社側の業務効率化を優先する 顧客の心地よい体験を追求する

顧客視点を徹底するための3つのステップ

ステップ1:自ら体験し、違和感を洗い出す

まずは自社のWEB予約や購入画面に、経営者であるあなた自身が触れてみてください。
画面を開いた瞬間の小さな違和感。

それを見逃さず、客観的に把握することが第一歩です。

ステップ2:社内の「言い訳」を点検する

「システムの仕様だから仕方がない」
そのような言葉が社内で飛び交っていませんか。

顧客に我慢を強いていないか、冷徹に点検する必要があります。

ステップ3:判断基準を「顧客の手間」に置く

業務効率化を進める際、絶対の基準を設けます。
それは、「顧客の手間が増えていないか」ということ。

会社の仕組みを進化させる目的は、現場を楽にさせることではなく、顧客満足を追求することにあります。

【村瀬式ドラッカーの要点】
顧客の満足をとことん追求するために、自社の仕組みを進化させ続ける。

【社長への問いかけ】
いちユーザーの目線で自社のサービスを見つめ直したとき、最初に改善すべき点はどこですか?

■ 村瀬からの情熱のエール:リーダーたるあなたへ

企業の都合ではなく、徹底的にお客様の現実を見つめ、仲間とともに最高の体験を届けてみませんか。

自社の効率優先を手放し、お客様の喜ぶ顔を第一に考えて細部までこだわる。
それこそが、リーダーから現場、そして顧客への最大の愛であり、信頼の証なのです。

大丈夫です。
あなたの会社の仲間たちも、お客様に心から喜ばれ、誇りを持って働ける素晴らしいサービスを創りたいと心から願ってくれているのです。

お客様が感動し、一生のファンになってくれる最高の舞台を、情熱を持って一緒につくっていきましょう!
真のリーダーとしてのあなたを、私は心から応援しています!

※本記事は「ドラッカーが教えてくれる 人を活かす経営7つの原則」(村瀬弘介著:産業能率大学出版)の実践の参考記事です。
#ドラッカー #人を活かす経営 #顧客視点 #マーケティング