【変化の時代こそ、変革の哲学・ドラッカーを学ぶ意義がある】

混乱が起こる今こそ、経営者はチェンジリーダーになることが必要です。
変化をマネジメントする・最高峰の原則がドラッカーの経営哲学です。

【大変革期にリーダーはどうしたらよいのか・ドラッカーの言葉より】

変化はコントロールできない。
この変化の時代を乗り越える唯一の方法は、
あえて変化の先頭に立ち、自ら変化の担い手になることだ。

変化はリスクに満ち、楽ではない、だが、
変化の先頭に立たない限り、生き残ることはできない。

急激な構造変化の時代を生き残るのは、
‘チェンジ・リーダー’となるものだけである。

変化が大きければ、機会も大きい。

その大きな変化を脅威ではなく、
チャンスとして生かすのがチェンジリーダーである。 【ドラッカー】

ドラッカーの変革の哲学はリーダーを鼓舞し、大変化の時代に適応させ、チェンジリーダーに進化させるのです。

■現場のアクションプラン

【1】変化を「脅威」ではなく「機会」と言い換えてみる

同じ変化でも、脅威と見るか機会と見るかで、打つ手は正反対になります。市場や社会の変化を一つ書き出し、「これは自社にとって、どんな機会になり得るか」と問い直してみてください。言葉を変えるだけで、社内の空気とアイデアの出方が変わります。

【2】自社から、あえて小さな変化を一つ起こす

変化を待って対応するのではなく、自ら先頭に立って起こす。それがチェンジリーダーの姿勢です。大きな改革でなくてかまいません。新しいサービスの試作、新しい売り方の実験。まず自社発の変化を一つ、今月中に始めてみてください。

【3】うまくいかない前提を、疑ってみる

ドラッカーは「経営がへたなのではなく、前提とする環境が変わったのだ」と説きました。業績が伸び悩むとき、努力の量を責める前に、今の商品・お客様・売り方という前提が、今の時代に合っているかを見直す。前提のずれに気づくことが、変革の出発点です。

■成果につながる方法とそうでない方法

成果につながる方法 成果につながらない方法
変化の先頭に立ち、自ら起こす 変化を避け、様子見に徹する
変化を機会として捉える 変化を脅威としておそれる
前提が変わったと考え、やり方を見直す 努力の量だけを増やそうとする
小さく試し、手応えを確かめて広げる 変わらないことを選び、退化する
原理原則を軸にぶれずに判断する その場の空気で判断が揺れる

■経営者へのメッセージ

変化の時代は、経営者にとって、たしかに不安なものです。先が読めず、これまでのやり方が通じなくなる。そんな中でどっしりと構えるのは、簡単なことではありません。

けれどドラッカーは、変化はコントロールできないものだと、はっきり言い切りました。私たちにできるのは、変化を止めることではなく、その先頭に立つことだけです。逆に言えば、自ら変化を起こす側に回れば、変化はおそれるものではなく、味方になります。

変化が大きいときほど、そこに眠る機会も大きい。同じ荒波でも、沈む船と、追い風を受けて進む船があります。その違いを分けるのは、原理原則という揺るがない軸を、経営者が持っているかどうかです。

まずは、今おそれている変化を一つ、機会として捉え直すところから始めてみてください。そこから、あなたと会社の景色は、きっと変わっていきます。

■参考にしたい経営変革に関する名言

「変化はコントロールできない。できるのは、その先頭に立つことだけである。」
── ピーター・ドラッカー『明日を支配するもの』

「変化はリスクに満ちている。しかし、変化の先頭に立たない限り生き残ることはできない。」
── ピーター・ドラッカー『明日を支配するもの』

「未来を予測する最善の方法は、それを創り出すことである。」
── ピーター・ドラッカー

「なすべきことは、変化を当然のこととして受け入れることである。」
── ピーター・ドラッカー『イノベーションと企業家精神』

■クライアントの実践事例

私のお客様の、卸売業F社(社員35名)の社長さんは、長年、地元の得意先への配送を中心に堅実な経営を続けてこられました。ところが取引先の廃業が相次ぎ、じわじわと売上が落ちていく。「これまで通りやってきただけなのに、なぜ」と、頭を抱えておられました。

そこで私がお伝えしたのは、「経営がへたになったのではなく、前提が変わったのです」というドラッカーの言葉でした。そして、この落ち込みを脅威ではなく、事業を見直す機会として捉えてみましょう、とご提案したのです。

社長さんは、思い切って一つの実験を始めました。これまで卸すだけだった商品を、小口で直接、飲食店に届けるサービスを、まず数店だけで試したのです。手応えがあると分かってから、少しずつ取引先を増やしていきました。

一年半後、この新しい売り方がF社の柱の一つに育ちました。社長さんは「変化を待っていたら潰れていた。自分から動いてよかった」と話してくださいました。変えたのは、変化を機会と捉え、小さく一歩を踏み出す勇気だけでした。

■経営変革に関してよくある質問と実践へのアドバイス

Q. 変化が必要なのは分かりますが、何から変えればいいか分かりません。

A. 多くの社長さんが同じ悩みを抱えています。まずは大きな改革を考えず、「今のお客様が、以前と何を変えてきたか」を一つ書き出してみてください。お客様の変化に、自社の一手を合わせる。そこが、いちばん無理のない変革の入り口になります。

Q. 変化を打ち出すと、社員が不安がって反発します。

A. 自然な反応です。人は安定を求めるものですから。大切なのは、変化そのものより「なぜ変えるのか」を、繰り返し丁寧に伝えることです。変わらないことのほうが危ういのだと理由が腹落ちすれば、社員は少しずつ前を向いてくれます。

Q. 小さく試すと言っても、失敗が怖いのですが。

A. だからこそ「小さく」試すのです。会社全体を賭けるのではなく、一部のお客様、一つの商品で実験する。うまくいかなければ引けばいい範囲にとどめておく。この小さな失敗は、いきなり大きく変えて傷を負うより、はるかに安全な学びになります。

Q. 原理原則を軸にする、とは具体的にどういうことですか。

A. 変化のたびに判断が揺れると、社員は疲れてしまいます。「わが社は誰の役に立つために存在するのか」という、変わらない軸を一つ持つこと。その軸に照らして手を選べば、やり方は大胆に変えても、判断はぶれません。それが変化の時代を生き抜く支えになります。

なぜ、今の管理職研修だけでは組織は変わらないのか

ここまでお伝えしてきた考え方や実践法は、確かに組織を変える力を持っています。ただ、正直に申し上げると、個人の工夫や一度きりの研修だけでは長続きしないことも多いのです。担当者が代われば元に戻り、忙しくなればまた元のやり方に引き戻される。そんな会社を、私は数多く見てきました。

変化の遅い時代は、決められたことを回す「管理する管理職」でよかった。しかし今、求められているのは、経営者と視点を合わせ、一丸となって組織に変化を生み出すチェンジリーダーです。生産性、部下育成、理念の浸透——管理職が抱える課題の根本を解くヒントは、すべてドラッカーにあります。だからこそ、普通の管理職研修ではなく、ドラッカーを学ぶ研修が必要なのです。

難解なドラッカー理論を、中小企業がすぐ実践できる「仕組み」に

とはいえ、ドラッカーは難解です。言葉を抽象的に学ぶだけの研修やセミナーは「難しいだけ」で終わり、中小企業の現場では使えないことがほとんどです。

そこで村瀬弘介は、ドラッカーの理論を、中小企業がそのまま実践できる形に体系化しました。それが「村瀬式・ドラッカー7つの原則」です。導入企業は257社以上、土台となる書籍(産業能率大学出版部)は7刷のロングセラーになっています。

「分かる」だけでなく「腹落ちする」研修

知識を詰め込むだけの研修とは違います。受講した社長・管理職の方が、その場で自社の課題に置き換え、「明日、これをやろう」と動き出す。情熱と感動を伴い、心から腹落ちする——それが村瀬式の研修です。これまでの受講実績は1,520名以上。「社長の魂に火がつく」と言っていただくことも少なくありません。

管理職が育てば、組織そのものが変わっていく

一人の管理職が変われば、チームが変わります。チームが変われば、次世代の幹部が育ちます。そして組織全体が、自ら成果を生み出す集団へと変わっていく。管理職研修・社員教育は、その変化の連鎖の起点です。


ドラッカー7つの原則研修

ドラッカーの原理原則を組織に導入し、成果に集中する強い組織をつくる。それが、村瀬式・ドラッカーの管理職研修です。対象は経営者・経営幹部・上級管理職・マネージャー。社長の判断軸づくり、経営チームの育成、管理職のリーダーシップ向上を、コンサルティングと研修を組み合わせて実現します。

貴社の管理職研修・人材育成の課題に合わせたご相談も承っております。まずはお気軽にお問い合わせください。研修の詳細はこちらのページをご覧ください。

ブログ執筆者:ドラッカー専門の経営コンサルタント 村瀬弘介

中小企業向けに、難解なドラッカー理論を「そのまま実践できる仕組み」へと体系化した「村瀬式・ドラッカー 人を活かす経営7つの原則」を提唱。導入企業257社以上、受講者1,520名以上。全国の商工会議所・経営者団体などでのセミナー講師、上場企業・中堅企業での研修講師を年間200日以上務める。著書『ドラッカーが教えてくれる 人を活かす経営7つの原則』(産業能率大学出版部)は7刷を重ねるロングセラー。「情熱的でドラッカー愛に溢れる講義は、まるでドラッカーのイタコだ」と支持する経営者が後を絶たない。